【妄想】もしも著名作家の秘書になったなら
こんにちは、すいもんです。
今週のお題「暑すぎる」
全くその通りで、まだまだ茹だるような暑さが続きます。
頭がおかしくなりそうです。
こんな時には避暑地で過ごしたい。
軽井沢とか北海道とか(発想が脆弱)。。。
もちろん一般ピーポーなので蒸しあっついコンクリートジャンゴーで
はいつくばって働きますけどね。
あー
どうせ働くなら
避暑地で秘書とかやりたいなぁ~~~
夏に避暑地で仕事する人っていうのは、俗にいう”先生”って呼ばれる人達なんでしょうね。
だったら作家先生がいいな。
作家先生の秘書。
今ノリノリで流行にも敏感な連載いくつも抱えてる先生ってよりかは、身体にこたえるからもういくつも掛け持ちは出来ないけど、長年ファンから愛されてて、懇意にしてる編集者もいるから定期的に長編ミステリなんか出してる先生。
わー、妄想が止まらなーい
先生の別荘は緑豊かな別荘地にあるのがいいね。
家と家の間は離れているから静かだし、夜中に騒ぐ若者もいないハイソな所。
先生は毎年夏になると1月ほどここへ執筆に来られるに違いない。
秘書である私は週に1度、東京からこちらにうかがう。
※注 妄想なので実際には東京に住んでいません。
主な仕事は、先生への郵便物を持ってくることと、執筆の具合を確かめること、講談や原稿依頼など先生へのお仕事の依頼を取りまとめてご相談することである。
食事や洗濯など先生の身の回りのお世話は、普段別荘の管理をお願いしているお花さん(78歳、夫とは死別、得意料理はビーフシチュー)がして下さる。
しかし丘の上にあるので通うのはなかなか骨が折れる。
避暑地といってもなんせこの暑さなのだ。
私は白のノースリーブにモスグリーンの膝下スカートなんか着ていくだろう。
旬のものが好物な先生の為に、下の八百屋でスイカを買って行く。
スーパーのようにカットものはない。1玉丸々である。
セミが鳴いている。陽炎が立ち上っている。
私は先生の別荘まで続く坂道を、一時茫然と眺めてから意を決して歩き出す。
スイカの入ったビニール袋は、両手の平に紐のようになって食い込んでくる。
時折、肩にかけたA4サイズの黒鞄を持ち替える。
まだ半分。
噴き出す汗。むき出しの細く白い肩が日に炙られる。
※まぁ若干美補正が入ってます。秘書だからね。
やっと扉の前に立ち、一旦スイカは置いて額をぬぐう。
汗で張り付いた前髪を直してインターホンを押す。
返事を待たずに中へ入るのはいつものこと。
先生が出ないことは知っている。
まずは書斎へ向かう。
先生はいつもここで執筆されている。
ドアの前で鞄を床に置き、息を整えてから控えめにノックする。
「あー」とか「おー」とかくぐもった声が聞こえた。
そっとドアを開けると、先生の丸めた大きな背中が見えた。
万年筆のカリカリという音が響く。
「すいもんです」
先生は区切りをつけたように万年筆を置くと、
伸びをして回転椅子をこちら側に回した。
「あぁ、君かね」
私はちょっとだけビニール袋を持ち上げてみせる。
「センセ、スイカを買って参りましたよ」
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これである。
もちろん、こういう場合の呼び名は”センセ”なのである。
これが言いたいが為に、ここまで妄想したと言っても過言ではない。
夢みがちと笑うが良い。
しかしそれより頭が本気で心配である。私の避暑地はどこか。